「NURO光を契約したけれど、IPv6ってよく分からない…」「設定が必要なの?速度は本当に速くなるの?」と不安に思う方は多いはずです。
実際に、IPv6は仕組みが複雑に見えるため、初心者の方が戸惑うのも当然です。しかし、NURO光では開通時から標準でIPv6が有効になっており、特別な設定をしなくても利用できます。
この記事では、IPv4との違いやNURO光のIPv6方式、実測データでの速度比較、設定方法やつながらない時の対処法まで、通信会社に15年以上勤める筆者がわかりやすく解説します。
最後まで読めば、IPv6を活用してNURO光をより快適に使うためのポイントがわかります。
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NURO光はIPv6接続に標準対応している
NURO光はすべてのプランでIPv6に標準対応しており、追加の申し込みや設定は不要です。
ここでは、IPv6の基本やNURO光で採用されている仕組みをわかりやすく解説します。
IPv6とは?IPv4との違いをわかりやすく解説

IPv6は、従来のIPv4に代わる新しいインターネットの通信規格です。
IPv4のアドレス数が約43億個と限られているのに対し、IPv6はほぼ無限に近い膨大なアドレスを利用できるのが大きな特徴です。
このアドレス数の違いによって、パソコンやスマホだけでなく、テレビ・冷蔵庫・スマートスピーカーなど、家庭内のさまざまな機器にも専用のアドレスを割り当てられるようになります。
つまり、IPv6はこれから増えていく身近な機器をインターネットにつなぐための基盤となる規格なのです。
さらに詳しい仕組みを知りたい方は、姉妹サイトの解説記事も参考にしてみてください。

NURO光のIPv6方式(MAP-E方式)
NURO光のIPv6は「IPoE方式」で接続され、IPv4の通信は「MAP-E方式」という仕組みで行われています。
MAP-E方式は、IPv6の回線を使いながらIPv4の通信も同時に行える技術で、混雑が起こりにくく速度が安定しやすいのが特徴です。
そのため、IPv6対応サイトはもちろん、IPv4サイトも快適に利用でき、利用者は特別な意識をせずにどちらの通信も使えます。

つまりNURO光では、IPv6とIPv4の両方を快適に使えるようになっています。
NURO光をIPv6接続で利用するメリット
NURO光は標準でIPv6に対応しており、従来のIPv4よりも混雑に強く、通信の安定性が高いのが特徴です。
ここでは、IPv6を利用することで得られる具体的なメリットを紹介します。
混雑しにくい通信ルートで速度が安定
IPv6は従来のIPv4と比べて利用者が少なく、回線が混雑しにくい通信ルートを利用します。
そのため、夜間や休日など多くの人が同時にインターネットを使う時間帯でも速度が落ちにくいのが特徴です。
動画のストリーミングやオンラインゲーム、大容量データのやり取りでも安定した品質を保てることでしょう。
「時間帯によって遅くなる」不安を和らげられるのがIPv6最大のメリットといえます。
ping値が下がり、ゲームや通話が快適に
IPv6は混雑を避けたルートで通信できるため、応答速度を示す「ping値」が低くなる傾向があります。
ping値が下がると、オンラインゲームの操作遅延や、ビデオ通話・音声通話でのタイムラグが軽減されます。
数ミリ秒の差でも体感に直結するため、特にゲーマーやリモートワークで通話を多用する人には大きなメリットです。
IPv6で接続すれば「ラグが気になる」という悩みが減り、より快適でスムーズなネット接続が可能になります。
セキュリティ・将来性の面でも有利
IPv6は膨大なアドレス数を持ち、機器ごとに固有のアドレスを割り当てられるため、アドレスの枯渇による不安がありません。
アドレス | アドレスの数 |
---|---|
IPv4 | 約43億個(2の32乗個) |
IPv6 | 約340澗(340兆の1兆倍の1兆倍) |
また、IPsecなどのセキュリティ機能が標準仕様として組み込まれており、より安全な通信が期待できます。
今後インターネット接続はIPv6が主流になると予想され、対応しているNURO光は長期的にも安心です。
「安定性と安全性の両立」ができる点も、IPv6を利用する大きなメリットといえます。
IPv6とIPv4の通信速度を実測データで比較
NURO光で実際にIPv6とIPv4を計測した結果を紹介します。
時間帯による違いや速度の安定性を見れば、IPv6の実力がわかります。
測定条件(日時・機器・接続方法)
筆者自宅のNURO光を使い、IPv4とIPv6の通信速度の実測データを測定してみました。
- 契約プラン:NURO光 マンション2ギガ
- 接続方法:無線LAN接続(Wi-Fi5・11ac)
- 測定日時:2025年3月20日
- 測定機器:iPhone12
- 計測時間:朝・昼・夕方・夜・深夜
- 測定サイト:みんなのネット回線速度
時間帯別の速度比較(下り・上り・ping値)
時間帯ごとのIPv4とIPv6の速度(下り・上り・Ping)の実測データを比較しました。
時間帯 | IPv4 | IPv6 |
---|---|---|
朝 | 583.11 Mbps | 529.77 Mbps |
昼 | 528.79 Mbps | 568.89 Mbps |
夕方 | 441.39 Mbps | 425.76 Mbps |
夜 | 436.66 Mbps | 523.15 Mbps |
深夜 | 600.80 Mbps | 499.86 Mbps |
独自回線であるNURO光は回線混雑の影響を受けづらく、下り速度は時間帯によってIPv4が優位な場面もありました。しかし、夜間のピークタイムでは、IPv6の方ががやや高速と言えます。
上り速度は大きな差はなく、安定して300〜400Mbps台を維持しています。また、Ping値はIPv6の方が低く出るケースが多く、ゲームや通話ではIPv6の方が有利といえます。



筆者の自宅環境では大きな違いはありませんでした。しかし、一般的にはIPv6の方が速度は安定すると言われています。
NURO光の速度実測データをもっと確認したいという方は、こちらの記事もご覧ください。


NURO光のIPv6設定と周辺機器の選び方
NURO光は契約時点でIPv6が自動的に有効になっており、特別な設定は不要です。
ここでは、その確認方法や、Wi-Fi環境を強化したい場合の周辺機器(アクセスポイント)の選び方を解説します。
ONU標準機能だから設定不要
NURO光のONU(ルーター)は、開通した時点でIPv6接続が標準で有効になっています。
利用者が特別な設定を行う必要はなく、自動的にIPv6通信が始まります。
固定IPなどの特殊な契約や、検証目的でIPv6を無効化/有効化する場合を除き、初期設定から変更する必要はありません。
NURO光のONUの種類と違いについては、こちらの記事に詳しくまとめました。


Wi-Fiアクセスポイントの選び方
NURO光のONUはルーター機能とIPv6機能を内蔵しており、市販のWi-Fiルーターを使用する場合は「アクセスポイントモード(APモード)」で利用します。
そのため、購入時はAPモードに対応しているかを確認し、無線性能(Wi-Fi6対応、メッシュ対応、電波強度など)を基準に選びましょう。
IPv6がつながらない・遅い時の対処法
NURO光のIPv6は基本的に自動で利用できますが、まれに「つながらない」「遅い」と感じるケースがあります。
ここでは、原因を切り分けるための確認ポイントと解決方法を紹介します。
IPv6が有効になっているか確認する方法
まずは現在の接続が本当にIPv6になっているかを確認しましょう。
一番簡単なのは、Webで「IPv6判定サイト」にアクセスしてチェックする方法です。結果にIPv6アドレスと表示されれば問題ありません。
また、NURO光のONU管理画面から接続情報を確認することもでき、ステータスにIPv6のIPアドレスが表示されていれば正常に機能しています。
ONUの再起動・設定見直し
IPv6が有効になっていても速度が安定しない場合は、まずONUを再起動してみましょう。
長時間電源を入れっぱなしにしていると、内部で不具合が起きて通信が不安定になることがあります。
再起動しても改善しない場合は、ONU管理画面でIPv6設定が有効になっているか確認し、必要に応じて初期化や再設定を行うと解決するケースがあります。
LANケーブルや接続方式の改善
NURO光 2ギガプランのONUは、機種によってLANポートの規格が異なります。
基本的にはCat5eでも問題ありませんが、ソニー製ONUの中には2.5Gbpsや10Gbpsに対応したモデルもあるため、ケーブルの性能不足で速度が頭打ちになる可能性もあります。
そのため、当ブログでは 迷ったらCat6Aを選ぶことを推奨 します。価格も大きく変わらず、将来10ギガプランへ変更した場合にもそのまま使えるので安心です。
LANケーブルの選び方については、姉妹サイトのこちらの記事で詳しくまとめました。


ファイアウォールやDMZ設定のチェック
IPv6がつながらない・遅い原因のひとつに、ファイアウォールやDMZ(非武装地帯)設定の影響があります。
ONUやWi-Fiルーターに標準搭載されているセキュリティ機能は基本的に自動で最適化されていますが、利用者が手動で設定を変更している場合は注意が必要です。
- ファイアウォールの影響
セキュリティを高めようとしてファイアウォールを強めに設定すると、IPv6の一部通信がブロックされてしまい、接続できない・極端に遅いといった症状が出ることがあります。 - DMZ設定の影響
オンラインゲームやリモートアクセス用にDMZを設定していると、IPv6では正しく機能せず、通信が不安定になる場合があります。
もし心当たりがある場合は、設定を一度デフォルトに戻したうえで通信を確認しましょう。それでも改善しない場合は、NURO光のサポートへ問い合わせるのがおすすめです。
NURO光のIPv6接続に関するよくある質問
NURO光でIPv6を使うには申し込みが必要ですか?
いいえ、NURO光は標準でIPv6に対応しており、申し込みや特別な設定は不要です。契約時に提供されるONU(ルーター)で、自動的にIPv6接続が利用できます。
IPv6が有効になっているか確認する方法は?
Webの「IPv6判定サイト」やONUの管理画面で確認できます。接続方式に「IPv6」や「IPv4 over IPv6」と表示されれば有効です。
IPv6にしても速度が遅い場合はどうすればいいですか?
ONU(ルーター)の再起動、LANケーブルの交換、Wi-Fi設定の見直しを試してください。それでも改善しない場合はNURO光サポートに相談しましょう。
IPv6接続は安全ですか?
IPv6はアドレスの割り当て方式が異なり、IPv4よりセキュリティ面で有利な点もあります。ただし、ファイアウォールなどでセキュリティ対策はしておきましょう。
IPv4 over IPv6とは何ですか?
IPv6回線上でIPv4通信を行うための技術の総称です。いくつかの方式があり、NURO光ではその中の一つである「MAP-E方式」が採用されています。これにより、IPv4サイトにもIPv6の経路でアクセスでき、速度や安定性の改善が期待できます。
まとめ|IPv6接続でNURO光をもっと快適に
NURO光は独自回線+標準でIPv6に対応しているため、特別な設定をしなくても快適な通信環境を利用できます。
測定した実測データからも、混雑しにくく速度が安定している点やping値が低い(=応答速度が速い)といったメリットが確認できました。
また、つながらない・遅いと感じた場合でも、再起動やLANケーブルの交換対応などで通信速度を改善することは可能です。
IPv6接続を正しく理解して活用すれば、NURO光をより安心・快適に利用できるでしょう。
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